空母化向けF35B発着艦試験へ

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共同通信
海上自衛隊の護衛艦「かが」。手前の艦首部が台形から四角形に変わった=4月、広島県の海自呉基地

 海上自衛隊トップの斎藤聡海上幕僚長は10日の記者会見で、ヘリコプター搭載型護衛艦「かが」を10月5日~11月18日に米国へ派遣し、カリフォルニア州サンディエゴ沖で米軍のステルス戦闘機F35Bを使った発着艦試験を実施すると発表した。かがは今年3月、事実上の空母化に向けた改修工事で、艦首部を台形から四角形に変更したほか、着陸時の熱に備え甲板の一部を耐熱化した。

 斎藤氏は「広大な太平洋側を含むわが国周辺海空域を防衛するには、洋上での発着艦を可能とすることが必要不可欠だ」と指摘。「F35Bの運用能力獲得は防衛力を向上させ、インド太平洋地域の平和と安定に資する」と意義を強調した。

 海自によると、米海軍と米海兵隊の支援を受け、F35Bを短距離発艦させたり、垂直着艦させたりする。甲板に設置されたエレベーターを使い格納庫に機体を納める手順のほか、給油や整備、駐機に際して各種機器のサイズに問題がないかも確認する。海自呉基地を9月17日に出航する予定。

 航空自衛隊の隊員約20人も研修のため参加する。