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共同通信
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甚大な大雨被害が出た石川県の奥能登地域では多くの河川が氾濫、元日の地震後ようやく入居できた仮設住宅が水につかり、住民は避難を余儀なくされた。22日も朝から強い雨が降り、不明者の捜索活動を阻む。「心が折れそうだ」「みんな能登を出て行ってしまう」。相次ぐ災害に住民は絶望と不安で顔を曇らせた。
珠洲市上戸町の仮設住宅に暮らす区長の中川政幸さん(76)は大雨特別警報が出た21日、濁った水に腰までつかりながら近くの小学校へ避難した。「(地震で)みんな行く場所がなくなって仮設に来たが、仮設にすらいられなくなるとは。ようやく自宅の解体が決まり、前を向こうとしたのに」と唇をかんだ。
山地が多く、建設に適した用地が不足した能登半島では、土砂災害や浸水などのリスクが懸念される土地にも仮設住宅が建設された。輪島市宅田町の仮設住宅で両親と住むアルバイト木下鈴音さん(23)は「部屋にいて膝の上まで水がきた。川の近くだが浸水の危険はあまり考えていなかった。もし住めなくなったら」と不安げに話した。