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共同通信
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「うどん県」として知られる香川県で今、新ジャンルのうどんがにわかに注目を集めている。その名は「油うどん」。だしではなく、油を麺に絡ませて食べる、油そばのうどん版のようなイメージだ。人気の高まりを期待して、ふるさと納税の返礼品にする自治体も現れた。(共同通信=市川真也)
注目の商品は、うどん店巡りで人気のユーチューバー、ヤグタウンさんと、同県善通寺市の製麺会社「瀬戸内讃岐工房」が共同開発した「いりこ油うどん」だ。
ヤグタウンさんが油うどんと出合ったのは4年ほど前。その後、香川県三豊市にあるうどん店の隠れメニューだった油うどんを自身のユーチューブで取り上げたところ人気となり、通常メニューとなった。
もっと多くの人に油うどんを知ってもらいたいというヤグタウンさんの熱意に、瀬戸内讃岐工房が応じて商品の開発が始まった。いりこ(煮干し)の風味の調整や食感にこだわって、約1年半、試作を繰り返した。
完成した商品はいりこがしっかり利いた味に、油としょうゆのうまみがマッチした商品だ。「ひと口目からガツンとくる味が推し」とヤグタウンさん。讃岐工房の担当者も「今までにないタイプ。衝撃を受けると思う」と自信たっぷりに語った。
商品は生麺といりこ風味の油がセットになっている。7月から善通寺市がふるさと納税の返礼品に採用した。県内の道の駅などに加えインターネットでも1パック(2人前)650円で購入でき、既に7千パックほど売れているという。