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共同通信
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イスラエル軍が殺害を発表したレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラのナスララ師(64)は、30年以上にわたり組織を率いるカリスマ指導者で、イスラエルに対する「抵抗の象徴」となってきた。イスラエルによる暗殺を警戒して人前に姿を現さず、テレビを通じて長い演説を支持者らに行うのが通例だった。
ナスララ師は1960年、首都ベイルートに生まれ、イラクのシーア派神学校で学んだ。82年、ヒズボラが設立されるとナスララ師も合流。32歳で指導者に選出された。97年に息子を戦闘で失いながら、2000年にイスラエル軍をレバノン南部から撤退に追い込み、国内やアラブ世界で英雄視された。 社会福祉施策を重視する草の根運動で支持を広げ、ヒズボラを一大勢力に育て上げて国軍をしのぐとされる軍事力も手に入れた。
イスラエルや米国を「悪魔」とたびたび糾弾。昨年10月以降、イスラエルに向け多数のロケット弾やミサイルを発射した。今月19日の最新の演説では、通信機器の一斉爆発に関し「当然の処罰を受けさせる」と報復を宣言していた。