偽のオンライン薬局使って死亡者も 危険薬物入りのニセ鎮痛剤を販売

 

偽のオンライン薬局使って死亡者も

 危険薬物入りのニセ鎮痛剤を販売

フランクとして知られる被告のネットワークは全米50州、ドイツ、プエルトリコなどで偽鎮痛剤を売り、通常の薬と思って服用をした人を含む9人が死亡した。ニューヨーク南部地区連邦検事局のX(@SDNYnews)よりスクリーンショット=2024年9月30日

ニューヨーク州南部地区連邦検事局は9月30日、偽オンライン薬局を通して危険薬物入りの偽造薬を販売していたとして犯罪集団の18人を起訴した。被害者の少なくとも9人が死亡しており、注意を喚起している。同日、ニューヨークタイムズが伝えた。

検事局は、オンラインで薬を買う際も、かかりつけ医師の処方せんを得るように呼びかけている。

一味はブロンクスやマンハッタン内の地下室で麻薬に他の成分を混ぜて鎮痛剤などを密かに偽造。合法的な薬局と見間違えるようなサイトを運営してネット販売していた。「錠剤には危険薬物が含まれている」とダミアン・ウィリアムズ地方検事は指摘。「知らずに摂取した人を繰り返し傷つけ、繰り返し殺している」と続けた。

首謀者のロペス・レイエス容疑者はドミニコ共和国におり、そこから指示を出していた。同容疑者は身柄を拘束されており、有罪が確定すれば終身刑となる。メンバーはインドにもおり、資金洗浄(マネーロンダリング)の疑いもある。

死者の1人はデラウェア州ドーバー在住の女性(45)。けがをして鎮痛剤オキシコドンの処方せんを入手し、一味が運営するオンライン薬局で錠剤を購入した。その錠剤に合成オピオイド「フェンタニル」が含まれていたため、急性フェンタニル中毒で死亡しているのが発見された。

一味が運営していたオンライ薬局には「Curecog」「Your Pharmacy」「Care Online」などの名称が付いており、鎮痛剤の他、抗不安剤や睡眠薬を販売。2023年に郵便局から偽造薬58万錠を全米50州および一部海外在住の2200人に発送していた。発送後も電話やテキストメッセージを通じて追加購入を勧誘。無料サンプルを送りつけていた。テネシー州では被害者の女性(69)がフェンタニル中毒死した後もフェンタニル入り偽造薬を送付し、「最安値、最高品質」「注文すれば即座に郵送」とうたうパンフレットを添えていた例もあった。

編集部のつぶやき「怪しいサイトに注意」

アメリカでは年間10万人も!薬物過剰摂取で命を落としている。ヘロイン、コカイン、覚醒剤と簡単に入手できる危険薬物の今主役がフェンタニル。安いフェンタニルによって過剰摂取の死亡者が急増。とにかく怪しいウェブサイトで薬を買わないで(KT)!


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