「日本の冷凍食品をアメリカに」そんな思いをテーマにしたイベント「JAPAN O JAPANESE FOOD SHOWCASE 2024」が先日、ニューヨーク・マンハッタンで行われ、一風変わった「ベジ寿司」や冷凍のカキなどが披露された。
アメリカで日本食の認知度が高まってきているのは言わずもがなだが、「日本の冷凍食品」はまだまだなのが実情。「この5年ほどでアメリカでの冷凍食品ニーズが高まってきていることから、日本の商品にもチャンスがあるのではないか? と挑戦を始めました。トレーダージョーズに行けばキンパが人気…ということは寿司もいけるのではないか?」と話すのはイベントを主催した1人、内田富美夫さん。

「日本人は『冷凍食品=おいしくない』といったイメージを持っている人が多いですが、アメリカでは『おいしいものはおいしい』と食べてもらえる風潮があるんです」と期待を込める。
自宅で簡単なOMAKSEが楽しめる「At-Home Omakse Frozen Sushi」(京都/RE&S)は、自然解凍で食べられる4種の寿司が入った冷凍パック。中でもホタテは冷凍クオリティとは思えないほどのプリプリ感が味わえ、試食会に参加したニューヨークでレストランを構えるシェフも「冷凍だと言われるまで分からないですね。それぐらいおいしい!」と感嘆していた。
会場で反応が大きかった「Vegetable Sushi」(高知/TOSAYAMADA SHOPPING CENTER)は、その名の通りベジタブル×寿司のコラボレーション。ミョウガやコンニャク、シイタケなどを使った見た目も華やかな同メニュー、実は高知の郷土料理でもあるのだ。

「お好み焼きやたこ焼きなど、日本!日本!と推していくより、アメリカ人の口に合うものは何か?と考えながら、日本各地の冷凍食品を厳選しています。アメリカはベジタリアン、そしてペスカタリアンも多い国であり、魚は日本が得意とするところ。カキの冷凍食品は2023年に西海岸でイベントを開催した際、みんなパクパク食べてましたね。日本のカキはアメリカ産のものと違って歯応え、ミルキーさも群を抜いているので」
日本の冷凍食品は機械の技術もどんどん上がってきており、世界に発信する準備は整ってきている。寿司や魚など、アメリカで求められている「日本」に冷凍食品からアプローチする動きが見え始めており、ローカルのスーパーに「冷食の寿司」が並ぶ日はそう遠くないかもしれない。
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