中朝、国交75年も関係低調

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共同通信
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=共同)、中国の習近平国家主席(UPI=共同)

 【北京共同】中国と北朝鮮は6日、国交樹立から75年を迎え、習近平国家主席と金正恩朝鮮労働党総書記が祝電を交換した。ただ北朝鮮は今年、ロシアを重視する姿勢を鮮明にしており、中国との関係は相対的に低調だ。中朝間の貿易は頭打ちで、北朝鮮への観光事業でもロシアが先行する。

 習氏は祝電で「戦略的な意思疎通を強化し交流と協力を深化させる」と強調。金氏は「友好関係は新しい発展の段階に入った」とした。6日の朝鮮労働党機関紙、労働新聞の1面は金氏の工場建設視察の記事で祝電は4面に掲載された。

 ロ朝両首脳は6月、事実上の軍事同盟復活と評される「包括的戦略パートナーシップ条約」に署名。安全保障分野で距離を置こうとする中国に対し、北朝鮮が不満を抱いているとの分析もある。

 中朝間では4月に中国共産党序列3位の趙楽際・全国人民代表大会(全人代)常務委員長が訪朝し、国交樹立75年の記念行事の開幕式に出席した。年内に開かれるとみられる閉幕式に際し、北朝鮮側の要人が訪中するかどうか注目されている。