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共同通信
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【北京共同】中国山東省青島市のバイオ企業が国内法令で禁じられている代理出産をひそかにビジネスとして展開し、不正に利益を上げていた疑惑を中国メディアが報じた。地元当局は9日までに調査に乗り出した。子ども1人当たりの出産費用は75万元(約1500万円)で、20万元上乗せすれば性別を選べたという。
中国では少子高齢化が加速する一方で、不妊に悩む夫婦や富裕層を相手に代理出産の闇ビジネスが横行している。高額な収入を目当てに代理母になる若い女性も多いとされ、倫理上の問題に加え、女性の搾取につながるとの批判もある。
バイオ企業は青島市内の産婦人科医らと結託して代理出産ビジネスを展開。子どもの戸籍登録に必要な出生証明は約5万元で販売していたとされ、地元当局は8月下旬に調査チームの結成を発表した。
中国保健当局は2001年に「生殖技術の安全を守る」ことを目的とした管理規定を施行し、医療機関が代理出産を手がけることを禁じた。報道によると、違反した医療機関やその関係者は罰金などの処罰を受けるが、代理母や依頼者は刑事責任を問われない。