平和賞授与で核「新たな議論も」

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共同通信
長崎市の平和祈念像=11日午後2時49分

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)への今年のノーベル平和賞授与が決まった11日、各国メディアの速報や核兵器廃絶運動を進める団体の反応が相次いだ。英BBC放送は今回の授与決定が「核弾頭の使用や脅威、所有に対し新たな議論を巻き起こす可能性がある」との見方を伝えた。

 ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ情勢に関連する個人や団体が注目されていたが、BBCは一部の国からの反発を招く可能性が低い被団協への授与は「議論の余地がなく、政治的に安全第一の選択肢だった」と分析した。

 米紙ニューヨーク・タイムズは核兵器の恐ろしさを伝える「生き証人だ」と評価。NBCテレビはウクライナや中東など「世界各地で激しい戦闘が相次ぐ中、日本の団体への受賞決定に驚きの声も上がった」と報じた。

 韓国メディアは被爆者らは草の根運動で「世界に核兵器廃絶を訴えてきた」と評した。朝鮮日報は、被団協が各国政府や国連機関に働きかけて被害の実態を伝える活動を続けてきたと報じた。(共同)