「進撃の巨人」
ミュージカルがNYに初上陸
チケットは瞬く間にソールドアウト、注目高まる
日本、そして世界でもカルト的人気を誇る漫画『進撃の巨人』(原作:諫山創)。その初となるミュージカル海外公演がニューヨーク・マンハッタンで開幕する。10月11日の初日を前に、演出を務める植木豪、キャストの岡宮来夢、高月彩良、小西詠斗、松田凌、大野拓朗が意気込みを語った。
◆ チケットは即完売、ニューヨーカーも期待
2009〜2021年に「別冊少年マガジン」(講談社)で連載されたことをきっかけに人気に火がつき、2019年には連載10周年を記念し、テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」にアトラクションが登場。コミコンなどでも常に目玉企画として紹介されるなど、日本を代表する作品として今日まで歩んできた同作。
ミュージカルとしては2023年1月に大阪・東京で初演されたが、海外公演は今回が初めて。この春に行われたチケット発売(第1弾)では瞬く間にソールドアウトするほどニューヨーカーからの注目も集まっており、「やはりニューヨークにはブロードウェイがあり、役者としてはみんなが憧れる。『日本人がやるならば…』と考えたとき、我々の強みでもある日本の漫画を持ってくることを決めました」と植木豪(演出家)は、この地での上演実現に喜びを見せる。
主人公(エレン・イェーガー役)を務める岡宮来夢は、「海外公演についてプロデューサーから報告を受けたとき、『ATTACK on TITAN を海外でやってくれるの? と現地の人が言ってくれたんだ』とうれしそうに話してくれたのが印象的でした。今回の上演をきっかけに、この作品がより世界へ広がっていくきっかけになれば」と期待を込め、松田凌(リヴァイ役)は「僕自身が漫画やアニメに人生を救ってもらってので、その恩返しがしたい」と、衣装についた”リヴァイの羽”を見せながら熱く語る。
◆ 見どころは?「巨人の演出に…」
今回、ニューヨークでの上演期間は10月11〜13日の3日間のみだが、最新の映像技術やギミックを駆使した圧巻の舞台演出も迫力はそのままに上演される。「原作リスペクトならではの演出」「特に舞台セットがすごかった」と日本でも称賛が集まっていたので、ニューヨークでの反応も気になるところだ。
「この作品の特徴とも言えるのが、巨人のデザイン。歯が多くて皮膚がなく、煙を吐く巨人というのは、それまでの漫画史上にはなかったもの。名前が付いた巨人は登場の演出方法をすべて変えているので、ぜひ注目してほしい」と植木は話しており、現地の記者からの「観客にはコスプレをして観に来てほしい?」との質問には小西詠斗(アルミン・アルレルト役)が「それはすごくうれしいですね」と、笑顔で答える。
「進撃の巨人 -the Musical-(ATTACK on TITAN:The Musical)」は、「New York City Center」(131 W. 55th St.)で上演。チケット購入は公式サイトを参照。残席は残りわずかなので、気になる人は早めのチェックがおすすめ。
取材・文・写真/ナガタミユ
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