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共同通信
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【北京、ソウル、シドニー共同】第50回衆院選の在外投票が16日、世界各地で始まった。日本の外務省によると、投票所は大使館や領事館など計231カ所で、在外選挙人名簿に登録した有権者は約9万7千人。投票に訪れた人からは、在留邦人の安全確保や外国との関係改善に期待する声が上がった。
9月に登校中の日本人の男子児童(10)が中国人の男に刺殺された中国広東省深セン。小学生の子供2人を持つ30代女性は投票後「日中が互いに歩み寄り、邦人が安心して暮らせることを望む」と話した。
北京の日本大使館で投票した中国在住歴25年の女性(57)は、「日常生活でも、中国人が日本人を警戒していると感じる」と日中関係が良好とは言いがたい現状に危機感を吐露。政治や安全保障を巡る意見の相違が影響しているとし「複雑で悪化する両国関係を正常化してほしい」と訴えた。
投票期間は国や地域によって異なり、最長で21日まで。外務省の担当者は「投票は国民の権利。無駄にしないでほしい」と呼びかけている。