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共同通信
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与野党は17日、報道各社の衆院選序盤情勢調査を受け、各地で論戦を繰り広げた。石破茂首相(自民党総裁)は接戦区で支持拡大を訴え、与党の過半数(233議席)維持に懸命となった。立憲民主党の野田佳彦代表は、派閥裏金事件への有権者の不満が強いとみて「政治とカネ」問題を徹底的に批判した。27日の投開票をにらみ、舌戦が熱を帯びた。
首相は長野市で街頭演説し「政権奪還以来、初めて迎える逆風の選挙だ。政治資金問題はおわびする以外にない」と陳謝。情勢調査に触れ「与党で過半数が取れるかが最大の争点だとされている。過半数を得るべく、全身全霊、誠心誠意お願いする」と強調した。
野田氏は、自民の政治とカネ問題が取り沙汰された選挙区を相次いで回った。千葉市での街頭演説で「首相が新しくなっても、自民は古い利権文化を変えることはできない」と指摘。東京都江東区では「裏金はうっかりミスではない。組織ぐるみだ」と非難した。
共同通信社の15、16両日の情勢調査では、自公が伸び悩み、立民が勢いを見せた。