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共同通信
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国連の女性差別撤廃委員会が日本の女性政策を審査する会合をスイス・ジュネーブで開いたことを受け、傍聴した民間団体が18日、現地で記者会見した。選択的夫婦別姓の実現を目指す民間団体「あすには」の代表理事井田奈穂さんは「一刻も早く終止符を」と制度導入を強く訴えた。緊急避妊薬へのアクセス改善など、性と生殖の問題に関し女性の自己決定権の尊重を求める声も上がった。
民法は夫婦同姓を義務付け、婚姻時に9割が夫の姓を選ぶのが実態。委員の一人は現状は「女性の社会生活に負の影響がある」と指摘した。
井田さんは委員側からのヒアリングや報告書の提出などを通じ「どうか強い勧告を」と申し入れたと明らかにした。
包括的性教育の義務化などを訴えた「#なんでないのプロジェクト」の代表福田和子さんは、自分たちの問題提起が委員による日本政府への質問に生かされたと感じた。
日本で「少子化なのになぜ避妊の話をするのか」と問題を矮小化された経験があり「性と生殖の自己決定権は尊厳に関わる重要な問題。声を上げていいと思えた」と振り返った。