候補者の声、どう届ける?

Published by
共同通信
北海道12区

 衆院選全289小選挙区の中で「日本一広い選挙区」が北海道12区だ。総面積約1万5300平方キロは岩手県と同程度で、東京都と埼玉、千葉、神奈川各県の合計より広い。南北に長く、世界自然遺産の知床半島がある斜里町から礼文島までの直線距離約350キロは、東京から滋賀県までとほぼ同じ。候補者の声を有権者にどう届けるかは悩みの種で、陣営は広大な選挙区を走り回り、選挙管理委員会も苦労しながら事務を進めている。

 北海道12区は網走市や稚内市など計28自治体で構成。道庁の出先機関である二つの総合振興局に道選挙管理委員会事務局の支所があり、市町村と連携して選挙事務に当たる。

 道選管によると、各世帯などに配る選挙公報は道選管が印刷を発注して市町村選管に運ぶ。印刷工場から各市町村まで距離があり、オホーツク総合振興局(網走市)の担当者は「いかにロスを少なくするか、スケジュール調整に気を使う」と話す。

 今回は自民党と立憲民主党の与野党一騎打ち。ホタテ漁や酪農といった1次産業が盛んで、高齢化や人口減少といった課題を抱える地域だ。