襲撃時、スプレーも噴射か

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共同通信
臼田敦伸容疑者=20日午前

 東京都千代田区の自民党本部と首相官邸が19日に襲撃された事件で、臼田敦伸容疑者(49)が自民党本部前で、スプレーのようなものをまいた疑いがあることが21日、捜査関係者への取材で分かった。火炎瓶とみられるものも投げており、警戒中の機動隊員3人が喉に軽傷。警視庁公安部は隊員らから当時の状況を聴き、捜査を進める。

 公安部や捜査関係者によると、容疑者は自民党本部前で車から降りると、高圧洗浄機のようなもので液体を噴射し、火炎瓶とみられるものを投げた。公安部は液体を鑑定し、成分の特定を急ぐ。

 容疑者は自民党本部前から車で逃走し、首相官邸前の防護柵に突入。複数の発煙筒を投げたとして、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。車内に燃えた跡があり、積まれていたポリタンク約20個の中身の大半はガソリンだった。引火させようとした可能性がある。

 公安部は埼玉県川口市の容疑者宅からガラス瓶25本やポリタンク、パソコン、タブレット端末などを押収。解析し動機を調べる。