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共同通信
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パレスチナの取材を長年続けてきたジャーナリスト土井敏邦さん(71)が監督したドキュメンタリー映画「ガザからの報告」の劇場公開が26日から始まる。パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まり今月で1年が経過。土井さんは映画を30年にわたるガザ取材の集大成の作品とし「なぜガザはこうなったのか、いま住民はどういう状況に置かれているのかを映画で知ってほしい」と話す。
映画は第1部「ある家族の25年」と、第2部「民衆とハマス」で構成。第1部では1993年10月からガザのジャバリヤ難民キャンプのエルアクラ家に土井さんが住み込み、以後25年かけて取材した家族の人生を描く。
第2部ではハマス指導者や戦闘員、ガザ住民へのインタビューを重ねることでハマスが民衆から乖離していったプロセスを追った。イスラエル軍の砲撃などで苦しむ人々の惨状を訴える現地ジャーナリストの映像も盛り込んだ。
ジャバリヤは現在もイスラエル軍の攻撃が続いており、エルアクラ家とは戦闘開始以降、連絡が取れないという。