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共同通信
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【ワシントン、キーウ共同】米国務省のミラー報道官は28日の記者会見で、ウクライナに侵攻するロシアへの北朝鮮兵派遣を巡って中国側と協議し、混乱拡大回避に向けて影響力行使を求めたと明らかにした。「中国の隣国2カ国による安全を損なう行動を中国も懸念すべきだ」と伝達した。
バイデン大統領は同日、記者団に対し、北朝鮮兵の派遣は「非常に危険だ」と危機感を表明。米側は北朝鮮兵が戦闘に参加すれば、欧州だけでなくインド太平洋の安全保障にも深刻な影響を及ぼすと懸念を深めている。
国防総省のシン副報道官は北朝鮮が兵士約1万人を訓練のためロシア東部に派遣したとみられると指摘。「数週間のうちにウクライナ周辺でロシア軍を補強する可能性がある」とし、一部はロシア西部クルスク州方面への移動を始めたと説明した。部隊の詳細は不明。
ウクライナ軍の関連組織「国民抵抗センター」は28日、クルスク州の関係者の情報として、ロシアに派遣された3千人以上の北朝鮮兵が同州で部隊編成を開始したとの見方を示した。