「長過ぎた。早く無罪を」

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共同通信
父礼三さん(右)に再審開始確定の報告をする前川彰司さん=29日午前、福井市(代表撮影)

 1986年に福井市で中学3年の女子生徒が殺害された事件で、殺人罪で懲役7年が確定し、服役した前川彰司さん(59)は29日、福井市の実家で父礼三さん(91)と会い、裁判をやり直す再審の開始が決まったことを報告した。礼三さんは取材に「長過ぎた。とにかく無罪という2文字が早くほしい」と語った。

 第2次再審請求で名古屋高裁金沢支部が23日に再審開始を認める決定を出し、検察側は28日、異議を申し立てないと発表した。再審開始が確定し、無罪が言い渡される公算が大きい。

 前川さんは一貫して無実を訴え、90年に一審福井地裁で無罪判決を受けたが、二審の高裁金沢支部で有罪となり、確定した。