警察密着番組に厳しい視線

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共同通信
警察車両の赤色灯

 容疑者逮捕の瞬間を映すテレビの人気番組に厳しい視線が注がれている。関係者の名誉を傷つける不適切な表現があったとして、テレビ東京が制作を中止した「激録・警察密着24時!!」を巡り、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が審議中。他局では警察密着番組が依然放送されているが、BPOが早ければ年内にも出すとみられる「意見」は、今後の制作の在り方に影響する可能性がある。

 問題が発覚したのは、アニメ「鬼滅の刃」を連想させる商品に絡む不正競争防止法違反事件を取り上げた昨年3月の放送回。会社役員ら4人が逮捕されたとしたが、うち3人が不起訴になったことに言及しなかった。

 テレ東によると、番組は外部の制作会社が手がけ、スタッフの一部は不起訴の事実を把握していたという。関係者の話では、不起訴処分は放送日の約1年半前だった。

 「誤解を与える表現」(テレ東)という説明では済まされない演出も。愛知県警の捜査会議のシーンには、逮捕後に撮影したものがあった。視聴者に逮捕前と誤認させる映像で「再現」の表記もなかった。