Amaterasu Za「出雲の阿国」、23日まで
SHOGUN 出演女優、芸人の一生に挑戦
現代歌舞伎は男性のみが演じているが、歌舞伎は実は、女性が創始したものだった-。劇団Amaterasu Za がオフブロードウェイで上演中の「OKUNI 出雲の阿国」は、歌舞伎を約400年前に生んだ阿国(おくに)の波瀾万丈でクリエイティブな人生を描いている。芸術監督のAkoが作・演出・主演し、鬘(かつら)をいくつも付け替えて少女から晩年時代を演じる。エミー賞作品賞を受賞したサムライ・ドラマシリーズ「SHOGUN」で大蓉院/伊予の方を演じたAkoのほか、日本からベテラン俳優木村靖司を招いての二人芝居。
阿国は出雲大社の神前巫女だったが、全国を行脚するうちに、当時人気が出そうな踊りや芝居を先取りしていき、有名になった。歌舞伎には欠かせない拍子木を使い始めた経緯なども劇で紹介している。台詞は全て日本語で、大阪や京都の風景、関ヶ原の合戦など時代が分かる浮世絵を映した背後のスクリーンに英語の字幕が映る。木村は「日本から来て、字幕で内容を分かってもらえるというのに感心し、日本語の劇の可能性を感じた」と話した。観劇した米国人からは「2人の俳優の早替わりに目を奪われた」と話していた。
Amaterasu Za は2022年、わずか10人の俳優で「Chushingura -47 Ronin」を上演し、ニューヨークタイムズに殺陣などのアクションが評価された。オフブロードウェイのTheater Rowで。チケット購入はhttps://bfany.org/theatre-row/から。