子ども服の「ミキハウス」が海外で好調
新店舗があのNY名門ホテルにオープン
日本発の子ども服ブランド「ミキハウス」が10月1日、新たな店舗をプラザホテルにオープン。アメリカでは同店舗にしかないシリーズ「チエコサク」や100万円を超える「ポンチョ」がラインアップする「ゴールドレーベル」もそろう店舗となっている。
◆ 海外では100店舗を突破「興味が高まっている」
1971年に大阪で創業して以来、日本を代表する子ども服ブランドとして愛されてきた「ミキハウス」。例えば、よちよち歩きを始める赤ちゃんのための「ファーストベビーシューズ」は約1万円と、決して安くはない価格帯ながらも、「子ども靴はミキハウス一択」「ギフトには必ずミキハウス」と長きにわたるリピーター、ファンを絶やさない。
その裏には子どもの成長を考えた緻密な商品設計や、ユーザーを裏切らない品質の良さがある。そんなジャパン・メイド・クオリティは海外でも高く評価されており、店舗数減の日本とは逆行するように2023年には海外で100店舗を突破。今回はニューヨークのランドマークの1つでもあるプラザホテルに、新店舗を構えることになった。
「この6〜7年で日本の商品やデザインに対する興味がかなり高まっており、こちらの店舗に来られるお客さんも『観光で日本に行った際にミキハウスを買ったので』とファンになってくださる方もいらっしゃいます」と話すのは、同ブランドの欧米市場をゼロから構築していった、「ミキハウスアメリカ」の代表、竹田欣克さん。
◆ 1万2000ドルの「ポンチョ」
「もともとブルーミングデールズ(アメリカの百貨店チェーン)で5店舗で展開していたのですが、コロナで全て閉鎖しまして、オンラインに特化したんです。その結果売り上げが7〜8倍になったのですが、やはりお客さまは『商品に触れる機会がほしい』と。それでポップアップをプラザホテル含めあちこちでやっていて、最終的にこの場所がブランド発信において最適ということで、スタートを切りました」
新たな発信拠点ということで店内にもさまざまな工夫が施されており、同ブランドが誇る豊富な靴のセレクションから、各種洋服、そしてギフトに適したオーガニックコットンのミトンやスタイなどの小物類も充実。
また、同店舗には、アメリカ国内ではここでしか買えないピンクのアイテムが主役の「チエコサク」や高級ライン「ゴールドレーベル」もそろっており、特に後者に関しては、「アメリカでは初めて販売するので、どう受け入れられるのか反応が楽しみです」と竹田さん。
気になる内容はというと、アンデス山脈に野生する動物から採取した「ビキューナ」という繊維を使ったシリーズで、子ども服で同素材を使っているのはかなり珍しいんだとか。カーディガン(800ドル)やワンピース(1200ドル)、また「世界でもまだ数人しか持っていない」というポンチョ(1万2000ドル)も販売している。
ミキハウス・プラザホテル店の営業時間は月〜土曜11時〜19時、日曜は正午〜18時。
取材・文・写真/ナガタミユ