共同通信

愛媛県南部の大洲市にある県立長浜高に、水族館部の生徒が運営する「長高水族館」がある。2024年1月に開館25周年を迎え、展示スペースを一新。入部希望者が急増するなど少子化対策に悩む同高校の起爆剤になっており、生徒らは「地域の方々の支えと部員の個性を大切に、100年先も続く水族館にしたい」と意気込んでいる。(共同通信=熊木ひと美)
長高水族館は1999年1月、全国初の高校内水族館として誕生。2024年4月に隣接する長浜保健センターへ移転した。1階で瀬戸内海や沖縄の海洋生物を、2階で地元肱川などに生息する淡水生物を飼育・展示。その数は約150種2千点を超える。今回の移転で展示面積は約2倍に拡大。水槽も約20個を新設し、計約80個となり活動の幅が広がった。
「このカニは学校の近くで見つけました」「この水槽は沖縄の海をイメージしているんですよ」。水族館は毎月第3土曜日に事前予約制で一般公開している。10月の公開日には約400人が訪れた。部員がそばで生き物の見どころを解説するのが特徴で、年間の来訪客は約1万人に上る。
同高は近年、入学者数が2年連続で40人を下回り存続の危機にあった。そこで2021年度から、全国から入学できる留学制度を導入したところ、2022年度は県外からの11人を含む57人が入学。人気の高い水族館部を前面に出し、志望増のけん引力にもなっている。
30人ほどだった部員は95人に増加し、約半数を県外出身者が占める。横浜市出身の1年吉野響さん(15)は「魚が好きで、中学生の時に長高水族館を知り受験した。3年間でクマノミの交配を成功させたい」と話した。
保健センターがある場所にはかつて、四国初の水族館「長浜水族館」(1986年閉館)があった。部長の2年大西寅ノ介さん(17)は「水族館と共に歩んできた地域の歴史を引き継ぎ、魅力的な部活動にしていきたい」と力強く語った。



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