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共同通信
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【ワシントン共同】トランプ次期米大統領が起訴された2021年の議会襲撃事件を巡り、担当のスミス特別検察官は25日、ワシントンの連邦地裁に起訴の取り下げを申請した。現職大統領を起訴できないとする司法省の判断に基づく措置。連邦地裁判事は取り下げを認めた。トランプ氏はSNSへの投稿で「あらゆる逆境を乗り越え、勝利した」と強調した。
トランプ氏が起訴された4事件で最も注目されていた。選挙による平和的な権力移行の妨害を狙い、民主主義の根幹を揺るがした前代未聞の事件は、真相解明に向けた公判が一度も開かれないまま終結となる。トランプ氏の2期目退任後、検察側が再び刑事責任を問う余地は残っているという。
スミス氏は地裁への文書で「起訴の正当性や内容の重大性で左右されるものではない」と説明し捜査の妥当性を主張。「刑事事件の被告が大統領に選ばれる前例のない状況に直面した」とした。
米メディアによると、スミス氏は同日、機密文書持ち出し事件を巡っても、トランプ氏を被告から外すようアトランタの連邦高裁に求めた。