動機は難民の扱いへの不満か

Published by
共同通信
事件を受けて封鎖されたクリスマスマーケット。車は奥から手前に走り抜けた=21日、ドイツ東部マクデブルク(共同)

 【マクデブルク共同】ドイツ東部ザクセン・アンハルト州の州都マクデブルクで車がクリスマスマーケットに突っ込んだ事件で、地元検察は21日、拘束されたサウジアラビア出身の男(50)の犯行動機が、サウジ難民への扱いに対する不満の可能性があると明らかにした。

 市当局によると9歳の子ども1人を含む計5人が死亡、少なくとも200人が負傷した。

 ドイツではショルツ首相率いる3党連立政権が11月に崩壊し、今月27日に連邦議会(下院)が解散、来年2月に総選挙が行われる見通し。事件を受け、排外主義を掲げて伸長する右派政党、ドイツのための選択肢(AfD)がさらに支持を広げる可能性も指摘される。

 ショルツ氏は21日、現場を訪れ「社会は憎悪をまき散らそうとする者を許してはならない。刑法で処罰するために、動機を解明しなければならない」と記者団に語った。

 在ドイツ日本大使館によると、日本人が巻き込まれたとの情報は入っていない。

ドイツ東部マクデブルクの事件現場を訪れ、記者団の取材に応じるショルツ首相=21日(共同)