数々の著名な歌手や指揮者が登場する、世界的に有名なオペラハウス「メトロポリタンオペラ(Metropolitan Opera House)」。今回は、年末年始(~1/15/2025)に上演される演目と出演者、見どころを一挙ご紹介!

場所 30 Lincoln Center Plaza
ベルディ作曲「アイーダ」
GIUSEPPE VERDI
Aida 12/31~5/9/2025

12/31(火)18:30
2025年 1/4(日)20:00、1/7(火)20:00、1/10(金)19:00、1/14(火)19:00
出演 エンジェル・ブルー(アイーダ)
ユディット・クタシ(アムネリス)
ピョートル・ベチャワ(ラダメス)
指揮 ヤニック・ネゼ=セガン(メトロポリタンオペラ音楽監督)
上演時間 3時間15分
入場料 $35~
古代エジプトを舞台にしたスペクタクルな作品。壮大なコーラスと複雑なアンサンブル、精巧なバレエが満載。壮大な新演出の大晦日初演では、複雑な舞台装置と目を見張るようなアニメーションが観客を古代エジプトのピラミッドや黄金の墓の中に導く。愛と祖国の間で引き裂かれるエチオピアの王女アイーダ役には、グラミー賞、ビバリー・シルズ賞、リチャード・タッカー賞を受賞し、近年最も影響力のあるソプラノ歌手の一人として注目を集めるエンジェル・ブルー。ラダメス役のピョートル・ベチャワは、ポーランド出身のテノール歌手。ロシアオペラやヴェルディ作品が主なレパートリーで、メットをはじめ世界有数のオペラハウスに出演している。世界初演は1871年、カイロのケディブ・オペラ・ハウス。
プッチーニ作曲「ラ・ボエーム」
GIACOMO PUCCINI
La Bohème 11/13~1/6/2025

2025年 1/11(土)20:00、1/15(水)19:00
出演 エレオノーラ・ブラット(ミミ)
ガブリエラ・レイス、アデラ・ザハリア(ミュゼッタ)
ドミトロ・ポボフ、マシュー・ポレンザーニ(ルドルフォ)
指揮 リカルド・フリッザ、ケンショウ・ワタナベ
上演時間 3時間5分
入場料 $35~
パリを舞台に、若く貧しい芸術家たちの愛と希望、喪失の物語をプッチーニならではの甘美で抒情的な楽曲で歌い上げた作品。世代を超えて愛され、映画やミュージカルに何度もリメイクされている。ミミ役は、巨匠リカルド・ムーティに見出されたイタリア出身のソプラノ歌手、エレオノーラ・ブラット。ルドルフォ役のドミトロ・ポボフはウクライナ出身の若手テノール歌手。2016年、同役でメットデビュー。1997年にメットデビューしたマシュー・ポレンザーニは、これまでに主役を含め20以上の役でメットに300回以上出演。リチャード・タッカー賞、ビバリー・シルズ賞を受賞。日本人指揮者ケンショウ・ワタナベはカーティス音楽院出身。2013~15年ヤニック・ネゼ=セガンの下で同音楽院指揮科フェロー、16~19年フィラデルフィア管弦楽団のアシスタントコンダクター。18年サイトウ・キネン・オーケストラを指揮し日本デビュー。世界初演は1896年、トリノ王立劇場。
モーツァルト作曲「魔笛(ホリデースペシャル)」
WOLFGANG AMADEUS MOZART
The Magic Flute―Holiday Presentation 12/12~1/4/2025

12/26(木)19:30、12/27(金)19:30、12/28(土)12:00、18:00、12/29(日)14:00
2025年 1/2(木)19:00、1/3(金)19:30、1/4(土)12:00
出演 ヘラ・イェサン・パク、エミリー・ポゴレルク(パミーナ)
デイビッド・ポルティロ、デューク・キム(タミーノ)
ウィル・リバーマン、ショーン・マイケル・プラム(パパゲーノ)
キャスリン・ルウィック、アイグル・アクメチナ(夜の女王)
指揮 ニムロッド・デイビッド・パイファー、J. デイビッド・ジャクソン
上演時間 1時間55分
入場料 $35~
ブロードウェイミュージカル「ザ・ライオン・キング」でトニー賞を受賞した、ジュリー・テイモアが舞台装置と人形・衣装を担当。その唯一無二の世界観は初演後20年を経過しても色褪せることなく、現在ではニューヨークのホリデーシーズンの定番公演として全ての世代から愛されている。喜劇とフリーメイソンを彷彿させる神秘主義が交錯するおとぎ話が、モーツァルトならではの軽妙で豊かな音色にのって展開。歌ではなく台詞で物語が進み、対話の合間に音楽や歌が挿入されるのも特徴だ。「夜の女王のアリア」や「パパゲーノとパパゲーナの二重唱」は誰でも聞いたことがあるはず。ホリデープレゼンテーションは英語による短縮版で上演されるため、 子ども連れでで楽しむのにもうってつけ。世界初演は1791年、ヴィーデンのフライハウス劇場。
ヴェルディ作曲「リゴレット」
GIUSEPPE VERDI
Rigoletto 9/30~1/24/2025

*主役は複数のキャストが担当。写真は他の歌手が出演時のもの
2025年 1/6(月)19:00、1/8(水)19:00、1/11(土)13:00、1/16(木)19:30、1/19(日)15:00
出演 ルカ・サルシ(リゴレット)
エリン・モーリー(ジルダ)
ペネ・パティ(マントヴァ侯爵)
指揮 ダニエレ・カルガリ
上演時間 2時間50分
入場料 $35~
原作はヴィクトル・ユーゴー。放蕩なマントヴァ公爵、せむしの道化師リゴレットとその娘ジルダを中心にした、愛と呪いと復讐の物語。「シェイクスピア的」とも称される普遍性を備えており、ヴェルディの中期から後期のオペラの傑作の一つとされる。アリア「女心の歌」「慕わしき人の名は」「悪魔め、鬼め!」は屈指の名曲で、第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」は、オペラ史上最も美しい四重唱ともいわれている。リゴレット役は、“旬のヴェルディ歌手”の呼び声が高いイタリア出身のバリトン、ルカ・サルシ。ジルダ役のエリン・モーリーはユタ州ソルトレイク出身。メットの2013~14年シーズンで「ばらの騎士」で急遽、ソフィー役を歌い大成功を収めて以来常連に。世界初演は1851年、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場。
プッチーニ作曲「トスカ」
GIACOMO PUCCINI
Tosca 9/25~1/23/2025

*主役は複数のキャストが担当。写真は他の歌手が出演時のもの
2025年 1/9(木)20:00、1/12(日)15:00、1/17(金)20:00
出演 ソンドラ・ラドヴァノフスキー(トスカ)
ブライアン・ジャッジ(カヴァラドッシ)
ブリン・ターフェル(スカルピア)
指揮 シャン・ジャン
上演時間 3時間5分
入場料 $35~
ナポレオンによる「マレンゴの戦い」(1800年6月)に翻弄されるローマを舞台に、美貌の歌姫、嗜虐趣味の警視総監、理想主義に燃える画家の「3人の死」が描かれる。分かりやすい展開、ドラマチックなメロディーで絶大な人気を誇る数少ない作品の一つ。世界中のオペラハウスがシーズン中に必ず演目に加え、オペラの代名詞とも呼ばれるほど。超有名なアリア「歌に生き、恋に生き」「星は光りぬ」などの他にもコーラスとバスバリトンの迫力に圧倒される「テ・デウム」など聴きどころがいっぱい。当代一の大スター、ソプラノのソンドラ・ラドヴァノフスキー(トスカ)とバスバリトンのブリン・ターフェル(スカルピア)の競演も話題。世界初演は1900年、ローマのコスタンツィ劇場。
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