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共同通信
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金沢大付属中(金沢市)の3年生が、贈答品に添える飾りひも「水引」を使い、夜間に車のライトなどの光を反射する交通安全キーホルダーを完成させた。伝統文化の振興を目的に、同市の水引細工を手がける「自遊花人」の協力を得て制作。3種類10色あり、同社で販売して売り上げは交通遺児のために寄付する。発案した岡田春明さん(15)は「伝統工芸の水引を若い世代に知ってもらえるきっかけになれば」と話す。(共同通信=江浜丈裕)
「一つ一つの作り方が丁寧で、こんなに美しい物が日本に昔からあるんだ」。岡田さんは小学生の頃に水引に魅力を感じ、中学入学後は自作してインターネットで販売するまでになった。
昨年5月、「地域課題の解決」がテーマの授業がきっかけだった。同級生らで話し合う中、岡田さんの提案で水引のキーホルダーを制作。協力を依頼した自遊花人の職人に教えてもらいながら開発を進めた。
水引の質感を失わずに暗闇でも光を反射する水引を目指し、実験を繰り返した。道路標識などに使われる市販のガラスビーズの上から水引専用のコーティング液を独自の配合で組み合わせ、理想の逸品に仕上げた。満開の桜のまわりが夜でもほの明るいことを指す春の季語にちなみ「はな明かり」と命名した。
自遊花人の担当者は「加賀水引など、地域の伝統文化でありながら、衰退している水引に、若い人が興味を持ってくれてうれしい」と笑顔。チームリーダーの東出尚己さん(15)は「変色するなど何度も失敗したが、ようやく水引特有の美しい色や質感を生かしたものができた。交通安全に役立ちながら伝統文化も楽しめる」と満足げな表情を見せた。


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