2025.02.26 US NEWS

【独自】核兵器禁止会議、宣言草案が判明

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共同通信
ニューヨークの国連本部で開かれた核兵器禁止条約の第2回締約国会議=2023年11月(共同)

 【ニューヨーク共同】米ニューヨークの国連本部で3月3~7日に開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議が採択を目指す宣言の草案が26日、判明した。ロシアのウクライナ侵攻など「不安定化する世界情勢下」での軍拡競争の激化に懸念を示し「核なき世界への決意を強化する」と表明。「核軍縮に改めて取り組むため早急な行動が必要だ」とし、核保有国に対しては特に具体的で真摯な取り組みを求めた。

 広島、長崎への原爆投下から80年を迎える中、国際社会では核軍縮機運の後退が目立つ。草案は、惨禍を経験した被爆地の警鐘に耳を傾け、新たな機運醸成が急務だとの認識を前面に押し出した。「『核兵器は二度と使われてはならない』との思いで体験を証言し続けてきた被団協のノーベル平和賞受賞も歓迎した。

 米国とロシアを巡っては、両国間で唯一残る核軍縮条約の新STARTが来年2月に失効することに危機感を示し、延長に向け協力するよう呼びかけた。

 核禁止条約は核兵器を全面的に違法とした初の条約で、参加する国・地域は73に上るが日本は不参加だ。

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