2025.03.06 US NEWS

核廃絶目指すには市民目線が重要

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共同通信
取材に応じる平和首長会議の香川剛広事務総長=6日、ニューヨークの国連本部(共同)

 【ニューヨーク共同】世界8400以上の都市でつくる非政府組織(NGO)「平和首長会議」の香川剛広事務総長は6日、核兵器廃絶を目指すには「国ではなく市民レベルの活動が重要だ」とし、核の非人道性を市民目線で世界に伝える取り組みを広げる考えを示した。核兵器禁止条約締約国会議が開かれているニューヨークで共同通信の取材に応じた。

 香川氏は元外交官で、広島市の原爆資料館を運営する広島平和文化センターの理事長も務める。広島市と長崎市が実施している「原爆写真ポスター展」を、平和首長会議の加盟都市をはじめとする世界各地で開くことに意欲を示し、「核の非人道性を若い世代にしっかりと認識してもらい、核兵器はいらないという意識の基礎にしてほしい」と語った。

 ロシアによるウクライナ侵攻や、多国間協力を軽視するトランプ米大統領の返り咲きを背景に「国レベルで考えると核廃絶とは逆方向に行っている」と強調した。

 条約締約国会議への出席を見送った日本については、政府の立場に理解を示しながらも「残念だ」と述べた。

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