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共同通信
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「いざという時に使える製品をつくりたい」。山善が2022年2月に発売した「Qriom(キュリオム)手回し充電テレビ+ラジオ」が好調だ。約10年間放っておいても使用できる充電池を内蔵している。商品企画を担当した山善の松島康智(まつしま・やすとも)さんにヒットのヒントを聞いた。(共同通信=増井杏菜記者)
発売3年間の売上高が当初目標額の約2倍に達した。店頭想定価格は1万7800円前後。初代機は2018年の北海道胆振東部地震を踏まえて開発した。被災者の「停電時にテレビが見たい」「肝心な時に、電池が完全放電していて使えなかった」という声に応えた。
通常時はコンセントにつないで使える。屋外や非常時は乾電池やモバイルバッテリー、手回し充電で使えるようにした。
一般的な手回しタイプは大容量のリチウムイオンやニッケル水素電池が多い。「定期的に回さないと、2年ほどで完全放電してしまいます」。そこでコンデンサー充電池を採用。5分の手回しでテレビなら5分、FMラジオなら48分視聴できる。
LEDライトやサイレンを搭載し生活防水機能も。非常時やアウトドアでも活用できる。「多機能にすると回路がややこしくなり画面にノイズが生じることもありました。試作を繰り返しました」と話す。
画面は初代機より大きい4.3インチに。顧客からは「画面が大きくて見やすい」という声が上がる。「いつでも手に取れる場に置いて活用してほしい」と語る松島さんは大阪府出身、47歳。

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