「アメリカはこんなにもダイレクトに…」本場「アマチュアナイト」で感じた観客の反応の違い、日本のオタ芸集団と12歳のダンサーが挑戦

アポロシアターの「アマチュアナイト」に出演した日本のオタ芸パフォーマー集団「ゼロから打ち師始めます。」
アメリカンドリームを掴むための登竜門とも言われている、アポロシアターの「アマチュアナイト」。1934年から続く同コンテストに3月12日、2組の日本人パフォーマーが登場。「歴史あるアポロシアターでできたというのがとてもうれしくて」伝説の舞台に挑戦した彼らにインタビューを行った。

オープン形式のオーディションを経て、「アマチュアナイト」への参加権を得るのが普通だが、昨年は日本からの挑戦者に向けた国内予選「APOLLO AMATEUR NIGHT JAPAN 24-25」が行われ、合計839組が応募。その中からオタ芸で世界進出を目指す「ゼロから打ち師始めます。」と、12歳の天才的ダンサー戸辺葵(とべあおい)さんが選出された。


良ければ褒めちぎり、悪ければブーイングの嵐という、「厳しい観客」がいることでも知られる同ステージでの挑戦だったが、両者とも会場からは熱い拍手や歓声が送られ、おそらく観客も初めて生で見たであろう「ゼロから打ち師始めます。」のオタ芸パフォーマンスも好評だった。
ショーを終え、興奮冷めやらぬ「ゼロから打ち師始めます。」のメンバーに、終えた率直な感想を聞くと「やってきたことが報われて、本当に良かった。その一心です」と安堵した様子で一言。

「歴史あるアポロシアターでオタ芸をできたというのがとてもうれしくて。今日来てくださった人たちは、オタ芸を初めて見たと思うんですけど、みんなの反応がこんなにもダイレクトに感じられるんだ、とめちゃくちゃ感動しました」
日本ではオタ芸というと、すでに知られている上での「すごいね」。アメリカでの反応については「忖度がない」とのこと。「ダメだったら全力でブーイングなので、今回盛り上がったというのは良いこと。きちんとパフォーマンスを伝えられたので良かったです」会場を後にする観客からもさまざまな褒め言葉をかけてもらいながら、彼らはやり切った様子で語った。

「オタ芸はまだまだ日本のもので、世界だと知られていないので、今後もどんどんと世界に広めていけたらいいなと思っています」ニューヨーク、そして世界へと羽ばたいてゆく彼らの挑戦は、これからも続く。
取材・文・写真/ナガタミユ
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