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長寿ビジネスの成長が著しい中、科学者たちの間で意見の対立が起きている。ウォール・ストリート・ジャーナルが22日、伝えた。

長寿研究の先駆者、マサチューセッツ工科大学(MIT)のレオナルド・ガレンテ教授(72)は30年以上前、老化を制御するという長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を発見。同遺伝子の働きを助けるNAD分子の量が加齢とともに減少することに目をつけ、2014年にイリジアムヘルス社を共同設立し、サーチュイン遺伝子を活性化するとうたう1本40〜60ドルのサプリメントの販売を始めた。
長寿研究は、過去10年間に世界全体で557億ドルの投資を集めるなど活況を呈する一方、その第一人者であるガレンテ教授の理論を否定する声が上がっている。1990年代に同教授の研究室で博士課程の学生だった際、サーチュイン遺伝子と長寿の関係を証明したマット・ケープライン教授は2011年、線虫やハエの寿命へのサーチュインの影響を疑問視する内容の論文を共同発表。また、過去20年間に研究に費やされた資金が数億ドルに上るにもかかわらず、サーチュインが老化の重要な要因であるという確固たる証拠はまだないと主張した。ヘルスケア技術企業オプティスパン社のCEOも、「これらの製品の効果を示す確固たるデータ、臨床試験データがある、とまじめな顔で言える人はいないと思う」と懐疑的だ。
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