2025.03.28 COLUMN 植村花菜のNY子育て日記

『植村花菜のNY子育て日記』第18回 背伸びをせずに自然体のまま、ライブで感じた春の始まり

 2025年が始まったかと思ったら、あっという間に春が来ましたね。ニューヨークも少しずつ暖かくなってきて、もう少ししたら衣替えの時期になりそうです。

桜祭りに合わせて桜色の衣装を着て歌いました
D.C.の動物園にある馬じゃない動物のメリーゴーランド

 春といえば桜。桜といえば日本とアメリカをつなぐ一つのシンボル。今年は3月22日にワシントンD.C.で行われた全米桜祭りのオープニングセレモニーで歌わせていただきました。まだ娘が幼いので、子守として夫と息子にも同伴してもらって家族でD.C.へ!私が訪れたのは今回で3度目でしたが、ニューヨークよりも暖かく、街がとてもキレイでした。

 この桜祭りには過去に2度出演させていただいたことがあるんですが、オープニングセレモニーは初めて。街中のステージで歌うのとはまた全然違った雰囲気で、とても楽しく歌わせていただきました。相変わらず英語のMCが苦手な私は、今回もお客さまにパフォーマンス中に公開英会話レッスンをしていただき”Out of Breath(息が切れる)”を教えていただきました(笑)。ちなみに産休前最後に行ったライブでは”My belly button is sticking out(おへそが突き出てる)”を教えていただきました。

 いつもライブのMCで喋ることを決めていないので、毎回こうしてその場で突然伝えたいことが出てきたときに英語が出ず、やさしいお客さまに助けていただいています。英語が流暢に話せなくて申し訳ないなぁと思うのですが、今回のオープニングセレモニーをライブストリーミングで観てくれていた息子のアメリカ人のお友達が、「彼女は英語があまり得意じゃないけど、そこがええねん!(実際は英語で言われています)」と言って、私のMCで大爆笑したらしいと教えてくれて、とても嬉しかったですし救われた気持ちでした。

 ニューヨークに住み始めて8年が過ぎ、いつまでたってもスラスラと喋れるようにならない自分が悲しくなることもありますが、引き続き勉強を続けながら今の自分を受け入れて、背伸びをせずに自然体のまま、歌でもMCでも希望と笑顔をお届け出来るパフォーマンスを続けていきたいと思った春の始まりでした!

Photo:Shintaro Ueyama

シンガーソングライターの植村花菜です。2016年に渡米し、夫、10歳の息子、23年にNYで出産した1歳の娘とニューヨークで暮らしています。NY生活や子育てに関するエッセーを綴っていきます。

公式サイト: http://ka-na.us
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