2025.04.01 JAPAN NEWS

全薬工業の始まりはビタミン剤と目薬

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共同通信
現在の本社=東京都文京区

 全薬工業は創業75周年の医薬品メーカー。1950年、東京都内で全薬工業として、ビタミン剤と目薬を製造・販売したのが始まり。(共同通信=増井杏菜記者)

 1955年、誤った薬の使用などを防ぐため「全国皮膚病薬研究会」を発足。薬局に寄せられる相談も踏まえて新製品を生み出した。治療に関する長年の研究が、近年の化粧品分野にも生かされている。

 1958年に風邪の諸症状を緩和させるという総合感冒薬「ジキニンC錠」を発売。67年にわたるロングセラーで、現在までシリーズを拡充してきた。

 1959年、商品の販売を担う全薬販売を設立。1960年代にはカルシウム剤や滋養強壮剤。1970年代には水虫薬「コザック」を打ち出し、販売を伸ばした。

 1990年代に医療用医薬品として難病や希少疾病の治療薬を発売。市販薬に比べて開発費用などがかかることから「当初は社内の反発もありましたが、事業の柱の一つに成長しました」(広報)。

 2000年代に敏感肌用の基礎化粧品「アルージェ」シリーズの展開を始めた。健康食品など幅広い事業の拡大のため、2022年に持ち株会社体制となった。

創業当初の本社(中央)=1950年代、東京都文京区
1958年、発売当初の総合感冒薬「ジキニンC錠」
1970年代、発売当初の水虫薬「コザック」
敏感肌用の基礎化粧品「アルージェ」の現在のシリーズ

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