【25日付ニューヨークタイムズ】「毒舌ラジオDJ」として親しまれたダン・イングラムさんが24日、フロリダ州フォートローダーデール市の自宅で亡くなった。83歳だった。食事中にステーキを喉に詰まらせたという。
イングラムさんは1960年代からキャリアをスタートし、ニューヨーク市のラジオ局WABCやWCBS-FMで番組を持つなど50年以上にわたり活動した。歌手やスポンサーをからかったり過激な発言を連発したりと、頭の回転の速さでも人気を集めた。楽曲を流している間にジョークを飛ばし、歌手名や曲名にひねりを加えてユーモアたっぷりに紹介するのがイングラムさんの「スタイル」だった。
34年9月7日、ニューヨーク州ナッソー郡オーシャンサイド生まれ。サクソフォン奏者の父とチェロ奏者の母という音楽一家で育った。ホフストラ大学を中退後はラジオDJを目指しながら、地元ロングアイランドやコネティカット州のラジオ局に勤務。61年にWABC-AMに入局、82年まで同局の番組でDJを務めた。退局後は他局の番組やコマーシャル(声)に出演した。
イングラムさんは2002年、ニューヨークタイムズ紙の取材に「ニューヨークには私の居場所がある」と話していた。