【6月28日PIX11】ニューヨーク市内で最もネズミが多く生息する地域の1つ、ブルックリン区ベッドフォード=スタイブサントで6月28日、「ネズミサミット」が行われた。エリック・アダムズ同区長が主催し、保険精神衛生局、建設局、公衆衛生局の職員に加え、地元の市議会議員、市内の害獣駆除業者、他都市の自治体関係者、住民など100人以上が参加した。
同サミットでは市が実行中の対策や、住民ができる具体的な駆除方法を説明した。同区長は「ネズミは私たちの生活範囲に生息し、ニューヨーカーなら誰もが地下鉄線路を徘徊する大きなネズミを見たことがあるはず。本当にうんざりだ」と話した。しかし、サミットは「誰の責任か」の論議に発展。住民は、市が追加投資をしてさらなる対策を講じるべきだと主張、ごみの管理がずさんなビルの所有者に罰金を科すべきとの提案も出た。
市は、ネズミがごみをあされない構造のごみ箱を導入したり巣穴にドライアイスを入れたりして、ネズミ対策を講じている。ただ、家に出るネズミは外部から侵入してくるため、家の中を清潔に保っても効果は薄いという。1970年代から同地域に住む女性は、「ここまでひどい状況は見たことがない」と危機感を募らせた。