地下室を居住用に提供 イーストニューヨークで試験プログラム

 【6月28日付ニューヨーク市発表】ニューヨークのビル・デブラシオ市長およびブラッド・レンダー市議会議員ら5議員(共に民主)は6月28日、地下室を居住用として提供する3年間の試験プログラムを市で導入する計画を発表した。より多くの合法かつ安全な居住空間を市民に提供することが狙い。
 対象地域はブルックリン区イーストニューヨーク、対象物件はアパートおよび1世帯住宅、2世帯住宅の地下室。市は天井の高さ、窓の大きさ、避難口など建設規定の一部を修正し、同地域に地下の居住空間を備えた新たなアパート建設を許可する見通し。また、地下を居住用に改装する場合、市が一部資金を負担する。
 市は現在、地下に居住することを禁止しているが、地下を違法に居住用として賃貸している家主もいる。こうした物件に住むテナントは正式な契約を持たず、平均以下の条件で暮らしていることが多く、安全性にも問題があるという。同プログラムの導入により、手頃な価格の住宅不足が深刻化する市に新しい「蓄え」が生まれることが期待される。
 同市長は声明文で、「家主はさらなる収入を得ることができ、住民の安全も確保できる。安価な住居を生み出す革新的な戦略だ」と述べた。

4-1