クオモ知事側近射殺の男、有罪 ジュベ祭のギャング抗争で

 【19日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州経済開発公社の弁護士で、アンドリュー・クオモ知事の側近の1人だったケリー・ガーベイさん=当時(43)=が2015年にブルックリン区クラウンハイツの駐車場で銃撃戦に巻き込まれて死亡した事件で、過失致死と銃の不法所持などの罪に問われていたケニー・ベイジル被告(33)に対し、同州高位裁判所の陪審員は19日、有罪の評決を下した。担当弁護士は控訴する意向。
 事件は15年9月7日、ウエスト・インディアン・デー・パレードの前夜祭(ジュベ祭)で発生。ガーベイさんは、同被告を含む4人の男の銃撃戦の流れ弾を頭部に受け、数日後に亡くなった。検察官によると、銃撃戦は「フォークネーション」と「クリプスト」と呼ばれるギャング組織の抗争が引き金とされる。残りの3人も逮捕、起訴されている。
 3カ月に及んだ裁判で検察側は同被告に対し、「人命尊重に欠け、無謀な行動だった」と主張。弁護側は銃撃に応戦しただけで「正当防衛」と反論していた。
 クオモ知事は評決を受け、「将来を嘱望されていたのに、銃による暴力で若い命を散らせた。有罪評決で遺族の気持ちが少しでも楽になれば」と述べた。量刑言い渡しは今年9月12日。

ケリー・ガーベイさん(本人の追悼ウェブサイトより)

ケリー・ガーベイさん(本人の追悼ウェブサイトより)