【24日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】女性を「奴隷」として性行為を強要していたとされる秘密結社への資金確保や存続を支援したとして、連邦検事局などは24日、カナダ酒造メーカー大手シーグラム元社長の娘で、同社の遺産相続人であるクレア・ブロンフマン被告(39)を個人情報窃盗や陰謀などの罪で起訴した。同被告は同日、ブルックリン区の連邦地裁に出廷し、起訴内容を否認した。
裁判書類によると、ブロンフマン被告は2009年から今年まで、ニューヨーク州北部を拠点とし、自己啓発団体を自称するマーケティング会社、「NXIVM(ネクセウム)」の幹部として活動。同結社の運営資金が架空名義のクレジットカード口座から引き落とされるように手配し、結社の脱税に関与した他、結社を批判する相手に対して嫌がらせ目的で訴訟を起こし、結社の存続を支援したとされる。
ブロンフマン被告とともにこの日、NXIVMの幹部ら3人も起訴された。
同秘密結社を巡っては3月末、NXIVMの共同創業者キース・ラニエール被告がわいせつ目的の人身売買などの罪で起訴された他、同結社に女性を勧誘した罪で女優のアリソン・マック被告も4月に起訴されている。
結社内で「奴隷」としての扱いを受けていた女性は体にラニエール被告のイニシャルの焼き印を押されていたという。