麻疹大流行から学ぶ 予防接種が鍵

 【2日付WNYC】ニューヨーク市で2013年、20年ぶりに麻疹が大流行した問題で、米医師会の小児科雑誌JAAペディアトリクスは7月30日、疫学調査を発表。予防接種の拒絶や遅延が大流行につながったことが分かった。
 2013年、正統派ユダヤ教徒の10代の子どもが英ロンドンで麻疹に感染。米国に帰国後3カ月の間に、同教の信者が集中して居住するブルックリン区ボローパークとウィリアムズバーグで58人の感染が確認された。調査によると感染者の78%に当たる45人が、拒絶または意図的な遅延により予防接種を受けていなかった。大流行に伴い市が費やした税金は約40万ドル(約4500万円)だった。調査の共著者、ジェーン・ザッカー博士は「麻疹ウイルスに曝露した場合、予防接種をしていない人は90%以上の確率で感染する」と警告した。