【2日付ウォール・ストリート・ジャーナル】マンハッタン区最北端に位置するインウッド地区において、土地利用目的の面的条件付け(ゾーニング)計画を進める条例案について、ニューヨーク市議会のゾーニング・フランチャイズ委員会は2日、同条例案を承認した。
市当局によると、同計画により同地区におよそ4100戸の低価格住宅の保存または新設ができる他、約2万平方フィート(1860平方メートル)の図書館を新設し、館内に約175戸の低価格住宅を設置できるようになる。8日、市議会で可決し、ビル・デブラシオ市長の署名で成立する見通し。
成立すれば、同地区は市長の地域開発計画でゾーニングが進められる市内で5番目の地区となる。市経済開発公社は、市内全域の土地開発計画予算7億ドルのうち2億ドル(約222億円)を同地区での計画に充当するという。
同公社の当初の構想では大規模な商業施設を建設する計画も含まれていたが、地元の商店や企業が立ち退きの危機に直面することを懸念する住民の反対により削除された。人種、経済の両面で多様化する同地区の住民は、同計画は、同地区の高級化を促し、現在の街並みにそぐわない大型の高層ビルが建設されると懸念、反対している。