エア・ジョーダン38万足密輸 被害額7000万ドル超、5人起訴

【7日付ニューヨーク南部地区連邦検事局発表】スポーツ用品大手、ナイキのバスケットシューズ、「エア・ジョーダン」シリーズの偽造品を中国から密輸し流通させたとして、米国土安全保障省(HSI)とニューヨーク市警察(NYPD)は7日、密輸団のミユキ・スエン被告(43)ら5人を逮捕。5人は同日起訴された。
発表によると、5人は2016年1月ごろから今年7月までの間、計42回にわたる輸送で「エア・ジョーダン」シリーズの偽造品、38万足以上を中国から輸入。クイーンズ区やブルックリン区の作業場で偽の商標を付け、ニューヨーク市内をはじめ米国内のナイキのウエアハウスなどに納入し、国内で流通させたとされる。被害額は7000万ドル(約77億7000万円)を超えるとみられる。
マンハッタン区のジェフリー・バーマン連邦検事は声明文で「関係当局の連携が実を結んできょうの起訴につながった」と述べた。ナイキの企業スローガン「JUST DO IT.」に引っ掛けて、「偽造品犯罪者に対する『JUST DON’T DO IT.』という明白なメッセージを伝えることができた」と語った。
「エア・ジョーダン」はナイキがNBAの著名バスケットボール選手、マイケル・ジョーダンと共同製作したシリーズ。1984年の発売開始以降、米国をはじめ全世界で数百ドルから数千ドルで売買されている。