滝からの転落死続出 NY州、インスタ世代対策を強化

【14日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州キャッツキルにあるカーターズキルの滝は、SNSに写真が投稿されるなど人気が高い。しかし写真を撮ろうとするあまり転落死する事故が後を絶たない。
「滑りそうには見えなかったのに」と悔やむのは、転落事故で17歳の息子を2016年に亡くしたニュージャージー州のドナ・ケネディーさん。州森林保護局のロブ・ドーソン保護官によると、滝周辺ではここ10年で6人が死亡。うち少なくとも4人は、写真を撮ろうとしていたという。
この滝はマンハッタン区から北へ110マイル(約180キロメートル)に位置し、高さ230フィート(約70メートル)とナイアガラの滝より高い。同局によると訪問者数は年間約10万人で、25年前の10倍に増加。インターネットで見て訪れる人が多いという。
同局は来訪者急増と転落事故続出を受けて安全対策を強化。125万ドル(約1億4000万円)を投入し、滝の両脇に階段を設営する他、柵や手すりを設置。今月15日からは崖から6フィート内を立ち入り禁止にした。上流も滝から150フィート内は遊泳禁止とした。同局のベイジル・セゴス局長は、「訪問の際はサンダルなど滑りやすい靴を履くのは控え、登山道から逸れないよう注意してほしい」と呼び掛けている。