【11日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク市内の学校で、基準値を超えた鉛が検出された水道が、まだ1100カ所以上残っていることが、市教育局(DOE)が11日に発表した報告書から分かった。鉛撤去作業は1年間にわたり行われ、改善もみられた。
2016年から17年の間、市内1500校に設置された飲料水、洗面所の手洗い、調理や皿洗いに使用されるものなど、14万2411カ所の水道のうちの1万2457カ所から米環境保護庁が定める基準を超える高い濃度の鉛が検出。市によると、鉛汚染が確認された水道の91%では既に鉛が除去されたが、残りの1165カ所は作業が行われておらず汚染が残るという。
昨年の秋から今月初旬に行われた検査によると昨年、市内の学校1500校のうち83%で、鉛に汚染された水道が1カ所以上見つかっていた。現在は約25%に削減されている。
DOEによると、鉛濃度が基準値を超える水道のうちおよそ730カ所の水道では、調理や飲料水として使用せず手洗いのみに使用するよう注意書きを表示。それ以外の435カ所の水道は以前、調理や飲料用の水として使用されていたが、現在は水の配給が停止されているという。DOEでは昨年実施された1回目の検査に続き、2020年末までに2回目の検査を行う予定。