金融街の平均給与、42万ドル超 リーマンショック以来最高水準

 【17日付フォーチュン】2017年の金融街の年間の平均給与は13%上昇し、08年のリーマンショック以来最高となる42万2500ドル(約4743万円)に達した。ニューヨーク州のトーマス・ディナポリ会計監査官が17日に報告書を発表した。
 増加の大部分を賞与が占めた。昨年の賞与は前年比17%増の18万4000ドル(約2066万円)とここ10年で最高だった。
 金融街の各銀行はリーマンショック後数年で立ち直りを見せたが、他業界には影響が残る。17年の平均世帯収入は年間で前年比わずか1.8%増の6万1372ドル(約689万円)。金融街の平均給与の約7分の1に過ぎなかった。
 今年のこれまでの企業収益は全体で前年同期比の25%増加し、株価指数は記録的な高値で取引が行われている。証券業界もその恩恵を受け、18年には同業界の税引き前利益は245億ドル(約2兆7518億円)に達し、今年上半期では137億ドル(約1兆5388億円)に膨らんだ。この数字は、金融街で働く労働者の今年の給与がさらに拡大することを示している。
 リーマンショック時には大規模な解雇が行われたが、ここ8年間で金融サービス企業は1万600人を新規雇用。現在17万6900人が従事している。これは07年の数には及ばないが、金融市場がこの強さを維持できれば、近いうちに当時の水準に戻ることが予想される。

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