独立宣言写しやグーテンベルグ聖書も? NY公共図書館、常設展示へ

【12日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニューヨーク公共図書館(NYPL)は収蔵スペースが少ないため、これまで多くの貴重な文献や歴史的資料を処分せざるを得なかった。こうした文献を永続的に展示するため、英国の金融サービス会社社長のレオナルド・ポロンスキーさんはこのほど、NYPLに1200万ドル(約13億4700万円)を寄付した。

5番街42丁目の本館、ゴッテスマンホールに歴史的文献専用の常設の展示を設け、一般来館者も無料で見学できるようにするという。2020年にオープン予定だ。

NYPLは新設の展示場所に移す文献の最終的なリストを作成していないというが、トーマス・ジェファーソン第3代米大統領が手書きで執筆した独立宣言草案の写しや、合衆国憲法にある人権保障規定、権利章典の原本、15世紀にドイツで印刷されたグーテンベルク聖書などが選ばれる可能性があるという。

NYPLのアンソニー・マークス館長は歴史的文献を一般向けに展示することは「人々に研究図書館の存在を改めて感じてもらう」ためだと説明。「(展示会場は)ニューヨーク市内で最も訪問者が多い部屋になるだろう」と歓迎した。

ポロンスキー氏は以前にも、NYPLの歴史的文献をデジタル化させるための資金を提供した。ポロンスキー氏はブルックリン区出身。ニューヨーク市の公立学校に通い、ニューヨーク大学で文学の博士号を取得した。

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