スクールバス運転手、身元調査厳しく DOEが宣言、担当官の不正報道受け

 【19日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市教育局(DOE)は19日、スクールバスの運転手の採用を巡り不正があったとの報道を受け、採用前の身元調査の厳格化を宣言した。
 市児童交通局(OPT)の幹部職員らは、バス運転手志望者の身元調査において、担当官の電子メールアドレスと署名を無断で使い、身元調査を受けていない100人以上を承認していたことが発覚している。
 OPTのポール・ウェイディッグ安全ディレクターは2017年11月、身元調査担当官に宛て、スクールバスの運転手の職に応募したダリル・エプスさんが、過去に重窃盗罪や詐欺などの罪で有罪判決を受けたことを理由に不採用になったことについて、疑問を投じる電子メールを送っていた。
 市のスクールバス業界は、配車サービス大手、ウーバーなどに転職する運転手が増え、人手不足に悩まされている。市のスクールバスの安全を監督する立場にあるはずのOPTが、運転手の採用に柔軟性を持たせているといった疑いが浮上している。
 DOEの広報担当は、「スクールバス運転手の採用課程に、従来の州の身元調査に加え、DOEの職員を採用する際の身元調査方法や指紋採取を義務付けるようシステムを更新する」と述べた。