公園に及ぶビル陰、影響調査を セントラルパークサウスの建設ラッシュ受け

【18日付カーブドニューヨーク】セントラルパークサウスに高層ビルが次々と建設され、ビル陰により公園内の樹木の健康が脅かされているとして、ニューヨーク市議会のマーク・リーバイン議員(民主)は17日、市内の公園を陰で覆う可能性のあるビルやその建設計画について、市建設局(DOB)や市住宅保存開発局(HPD)などの建設当局に対し、その影響を調査させることを求める条例案を提出した。
同条例案では、調査対象となるビルの高さや幅は指定していない。DOBやHPDなどに対し、建設計画中のビルを調査し、ビル・デブラシオ市長に改善策を提案させるよう求めている。
リーバイン議員はマンハッタン区北部選出。2015年に同様の条例案を提出していたが、成立には至らなかった。しかしそれ以降、セントラルパークサウスには69階建ての住居ビルなど、高層ビル4軒が建設。同議員は「セントラルパークから上空を見上げるとビルが立ち並び、以前抱いていた懸念が現実になったと感じる」と肩を落とす。
一方で、ニューヨークタイムズが行った16年の調査によると、これらの新築高層ビルは比較的幅が狭く、ビル陰は公園内を驚くほど速いスピードで通り過ぎる。しかしそれでも同議員は陰が及ぼす影響は大きいとして、防止策を考えるべきだと主張している。