入学基準改正は「落ちこぼれ生む」 NY市スペシャライズド高校の入試

 【18日付ウォール・ストリート・ジャーナル】高度な教育を行うことで知られるニューヨーク市の「スペシャライズド高校」8校への入学基準について、ビル・デブラシオ市長らが提案した新基準を採用した場合、競争率の高い名門校にニューヨーク州統一試験で成績の劣った生徒が入学するとの批判が広がっている。
 現行基準では入学試験は1回のみだが、市長らは中学校での成績と統一試験の英語と数学の成績を合わせて総合評価し、市の各公立中学校から上位7%を8校に入学させるべきだと提案している。ただしこの提案が今年実行されていた場合、7年生の統一試験で不合格だった300人以上の生徒がマンハッタン区のスタイべサント高校などの名門校へ入学していたことになり、同試験で優秀な成績を収めた約1000人が不合格となっていた。現行制度の支持者らは、成績の劣る生徒が入学すれば補習が必要となり、多数の落ちこぼれが生まれると主張している。