【10月30日付NY1】6日のニューヨーク州司法長官選挙を前に10月30日、ニューヨーク市の市政監督官を務めるレティシア・ジェームズ氏(民主)と対立候補、弁護士のキース・ウォフォード氏(共和)による討論会が行われた。トランプ大統領を巡る訴訟や州議員の汚職など、複数の議題で意見が対立した。
現職のバーバラ・アンダーウッド州司法長官がトランプ財団に対し資金不正利用を理由に起こしている訴訟について、ジェームズ氏は支持を表明。当選したらトランプ政権の監視役になると誓った。それに対しウォフォード氏は、政治的動機に基づいた訴訟に時間と税金を費やすのではなく、トランプ氏の税金に関する捜査に費やすべきだと訴えた。
州議会議員の汚職取り締まりについて、両氏は強化すべきだとして同意。しかしジェームズ氏が捜査のための新たな法的権限が必要と主張したのに対し、ウォフォード氏は州検事総局は法的手段を既に有していると指摘した。
ウォフォード氏はまた、ジェームズ氏とアンドリュー・クオモ知事や州議会議員との親密さを挙げ、公平に法的制約を科すことができるか疑問だと批判。これに対しジェームズ氏は、相手を問わず汚職と闘うと反論した。一方で、ジェームズ氏はウォーフォード氏は公職経験がない上、弁護士の業務を通し企業から恩義を受け、利益相反があるとして攻撃した。
10月初旬のシエナ大学による世論調査の支持率は50%対36%で、ジェームズ氏がリード。どちらが選ばれても、州で初のアフリカ系司法長官の誕生となる。