6日、中間選挙の投開票が行われ、連邦上院は議席51対45で共和党が、下院は同222対199で民主党が制した。民主党が下院を奪回するのは8年ぶり。両院で多数党が異なるねじれ議会となる。一方、ニューヨーク州議会上院は民主党が63議席のうち少なくとも35議席を獲得、下院と合わせ約10年ぶりに民主党が多数となった。知事選では現職のアンドリュー・クオモ知事(民主)が3選。司法長官は市政監督官のレティシア・ジェームズ氏が当選した。
ジルブランド上院議員再選
オカシオ=コルテス氏、史上最年少で当選
ニューヨーク州選出の上院議員には現職のキルステン・ジルブランド氏(民主)が対立候補のチェレ・ファーリー氏(共和)を66.6%対33.4%の大差で下し再選。ジルブランド氏は民主党2020年の大統領候補の1人と目されている。同議員は軍隊や大学キャンパス内での性的暴行や、トランプ大統領やミネソタ州元上院議員、アル・フランケン氏の性的暴行について厳しく追及、同氏が辞任したことで有名になった。
州選出の下院選では、注目のニューヨーク第11議会区(スタテン島とブルックリン区南部)で新顔のマックス・ローズ氏(民主)が現職のダン・ドノバン議員(共和)を破り初当選。ローズ氏はアフガニスタン戦争に従軍した経験を持つ。スタテン島は、民主党の「牙城」とされるニューヨーク市5区の中で唯一、共和党支持者が多数を占め、16年の大統領選でトランプ氏に対する支持者がヒラリー・クリントン元国務長官を上回った。
ブロンクス東部とクイーンズ区北中部を代表する第14議会区ではアレクサンドリア・オカシオ・コルテス氏(民主)がアンソニー・パッパス氏(共和)を圧倒。29歳のオカシオ=コルテス氏はバーニー・サンダース上院議員を信奉する民主党左派。史上最年少の下院議員となった。
州議会上院第22議会区では2003年から現職のマーティー・ゴールデン議員(共和)を、アンドリュー・ゴーナデス氏(民主)が2度目の挑戦で下した。弁護士で、ブルックリン区のエリック・アダムズ区長の顧問を務める。同議会区はブルックリン区南部のベイリッジ、マリンパーク、ダイカーハイツを代表、伝統的に共和党が強い地域だ。